2005年08月03日

割増賃金は1日ごとに30分単位に丸めて計算してもよいか/マクドナルド2年分差額支給

Q:当社ではタイムカードを使用して、割増賃金の計算を行なっています。この割増賃金の計算は、事務簡素化のため、1日ごとに30分単位に丸めて実労働時間を算定しています。この計算方法に問題があるのでしょか?
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A:先日、御社と同じような計算方法で、マクドナルドが2年分の差額支給をした事例がありますので、紹介しておきます。

8月1日、日本マクドナルドホールディングスは、アルバイトの賃金と社員の所定外手当ての算定基準になる勤務時間の把握に誤りがあったとして、未払いになっていた過去2年分の差額を支払うと発表しました。

以下、この発表内容「アルバイトスタッフ・社員の給与ならびに新勤務時間管理方式の導入について」を見てみます。


アルバイトスタッフ・社員の給与ならびに新勤務時間管理方式の導入について

今般、当社子会社である日本マクドナルドの直営店舗アルバイトスタッフの賃金および社員の所定外手当ての計算の算定基準となる勤務時間の把握に、一部誤りがあることが判明しました。この対策として、本日より新しい勤務時間管理方式を導入するとともに、差額分のお支払いを  実施することといたしましたので、その方法等についてお知らせいたします。

1.経緯

これまで、直営店舗アルバイトスタッフの賃金および社員の所定外手当については、その算定基準となる日々の勤務時間を、30分単位で丸めて計算しておりましたが、これにより実働時間との不一致が生じ、一部賃金および手当てに未計算部分があることが、社内調査の結果判明いたしました。

2.対応

本日より、これまでの30分に満たない時間を丸めていた勤務時間管理方式に代え、1分単位で勤務時間を算出する方式を導入することにより、8月分の給与からは、アルバイトスタッフの賃金および社員の所定外手当ての算定基準となる勤務時間と、実働時間が一致することになります。

差額支払いの対象となるのは2003年8月以降に支払われた、全国の直営店舗に勤務したアルバイトスタッフの賃金および社員の所定外手当てです。但し、もとの支払い日から2年以内にお申し出頂くことが必要です。対象者の勤務実績データを、本日より導入する新勤務時間管理方式を用いて計算した場合の額と、既にお支払済みの額との差額をお支払いいたします。

以上、発表内容。


上記の場合、30分に満たない勤務時間は丸めて計算していましたが、これを労働基準監督署に指摘され、1分単位の計算方式に改めています。

厚生労働省の通達では、「その月における時間外、休日又は深夜の総労働時間数に30分未満の端数がある場合はこれを切り捨て、それ以上の端数がある場合はこれを1時間に切り上げること、また、以上によって計算したその月分の割増賃金の合計額について50銭未満の端数が生じた場合にはこれを切り捨て、それ以上の端数が生じた場合にはこれを1円に切り上げることは、差し支えないとしています。(昭63.3.14基発第150号)

したがって、御社の場合の実務上の正しい計算方法は、

(1) 1日の実労働時間は、分単位で計算します

(2) 時間外労働、深夜労働、休日労働の月間総実労働時間は、上記(1)の1日の実労働時間を基に分単位で出したものを合計します

(3) 上記(2)の端数は、30分未満切り捨て、30分以上切り上げ計算してもかまいません。

(4) 上記(2)又は(3)に基づいて計算した割増賃金額が1円未満の端数の場合、50銭未満は切り捨て、50銭以上は切り上げて計算します

となります。

また、支払っている割増賃金が不足した場合、賃金請求の時効が2年のため、2年間さかのぼって支払をしなければなりません。割増賃金の計算方法には十分に注意が必要です。

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Posted by 労働法ブログ at 21:16 │Comments(0)TrackBack(5)


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