2005年08月22日

利用目的によって年休を付与しないことができるか

Q:年次有給休暇を付与する場合、当社では利用目的を申請させています。

中には「私用」や「旅行」、「デート」などの利用目的を書いてくる不届きものがいるのですが、これらの者にも年休を与えなければならないのでしょうか?
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A:年次有給休暇を付与する場合、利用目的を申請させる会社は多いと思います。この利用目的を申請させる行為自体が即違法とはなりません。

例えば、同一日に複数の労働者から年休の申請があり、一部の労働者に時季変更権(ほかの日にするように命令する権利)を行使する場合などにおける判断材料にするために利用目的を確認することは、差し支えないとされています。

ただし、労働者が利用目的を明らかにしないので、年休を付与しないということは、労働基準法上許されません。

もともと年休は、労働者が自由に利用できます。ここを誤解されている経営者がかなり多いようです。

白石営林署事件(最二小判昭48.3.2)では、「年次休暇の利用目的は労働基準法の関知しないところであり、休暇をどのように利用するかは、使用者の干渉を許さない労働者の自由である」としています。

このことから、労働者は年休の自由利用の原則に基づいて、休養やスポーツ、旅行、デートなどの娯楽的な活動でも冠婚葬祭や自己啓発などの活動でも多様な使い道を選ぶことができます。

したがって、「私用」や「旅行」などの利用目的を書いてきたからといって、年休を付与しないことは違法となります。「デート」と書いてきたからといって不届きもの扱いしてはいけませんよ。

また、労働基準法第136条では、年休を取得した労働者に対して、賃金の減額その他の不利益な取り扱いをしないようにしなければならないとしています。

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Posted by 労働法ブログ at 02:11 │Comments(2)TrackBack(0)


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この記事へのコメント
 いつも見ているばかりなのですが、お初に書き込みします。



 そうですよね不届きもの扱いはあんまりですよね。。
 まあ、私は入社して10年一度も有給は使ったことがないんですがね、、有給って、会社で買い取ってくれないんでしょうか?
Posted by よろしく at 2005年09月09日 10:03
よろしくさん、こんにちは。「労働法ブログ」の福永です。
年休制度は基本的に休むことを前提にしていますので、会社が年休を買い上げる義務はありません。
中には休まなかった分は給料がもらえると年休制度を誤解されている方もいますね。
年休の買い上げついては、「年休は買い上げてもよいのか」
http://tetuyaf.livedoor.biz/archives/24976802.html
をご覧下さい。
Posted by 労働法ブログ at 2005年09月09日 10:34
 


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