2005年09月08日

専門業務型裁量労働制にも割増賃金が必要か

Q:当社では、一部の対象者に専門業務型裁量労働制を適用しています。この裁量労働制の適用者に割増賃金を支払う必要は当然ありませんよね?
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A:専門業務型裁量労働制を導入している場合、その適用者については、労使協定で定める時間労働したものとみなすことになっています。

この労使協定で定める時間が、法定労働時間である1日8時間、週40時間を超えていなければ、割増賃金を支払う義務はありません。

では、労使協定で定めた時間が9時間の場合はどうでしょうか?

この場合、法定労働時間を1時間超えていますので、1時間分の時間外割増賃金を支払わなければなりません。

ただし、時間外割増賃金の割増率は、裁量労働者の時間外労働はすでにみなし労働時間のなかに含まれており、これを含めて賃金額が定められているので、125%ではなく、25%となります。

もちろん、法定休日に出勤したときは、休日労働割増賃金を支払わなければなりません。

この休日労働割増賃金の割増率は、裁量労働制は休日労働まで含まれず、賃金額には休日労働分は含まれていないと考えられるので、こちらは135%となります。

それでは、深夜業はどうでしょうか?

深夜業について、それが労働者の裁量で行われたとしても、深夜業割増賃金を支払う必要があります。

この深夜業の割増賃金の割増率は、時間外労働の場合と同じように考えれば、25%を支払えば足りると考えられます。


したがって、専門業務型裁量労働制では、割増賃金を全く支払う必要はないということはありません。

まとめると、
・時間外 = 通常の賃金の25%
・深夜 = 通常の賃金の25% (深夜+時間外の場合は50%)
・休日 = 通常の賃金の135%
の割増賃金の支払いの義務があります。

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Posted by 労働法ブログ at 03:14 │Comments(4)TrackBack(2)


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この記事へのコメント
なんだかほんと・・・こういう設問を立てたくなるほど、裁量労働制って、残業手当を支払わないために使われていませんか。
ちゃんと労働法の趣旨のとおりに機能している会社もある(ああ、それは裁量労働制そのとおりだね、って働き方をしている友人もいる)けれど、、、、
Posted by ましーん10号 at 2005年09月09日 12:55
ましーん10号さん、こんにちは。「労働法ブログ」の福永です。
裁量労働制にすれば割増賃金を払わなくてもいいという誤解がかなりあるようです。
中には誤解じゃなくて悪用している場合もあるかもしれませんね。
Posted by 労働法ブログ at 2005年09月10日 01:59
裁量労働制では深夜割増賃金を支払う必要がないと大学当局が勘違いしていました。高い金を払って社労士と契約しているだけではなく、さらに、なんと!!裁量労働制を導入するために、わざわざ労働法に詳しい幹部職員(年収約1000万円)を雇用したにもかかわらず、この大失態です。詳しくは某教員が作成したHPをご覧下さい。
http://www15.plala.or.jp/saidaiwatch/#poka
Posted by 怒れる大学教員です at 2006年04月08日 01:57
HP拝見しました。
裁量労働制を導入すれば割増賃金不要と勘違いされている方の一例ですね。
Posted by 労働法ブログ at 2006年04月11日 10:56
 


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