2005年09月13日

定期健康診断の結果を本人に伝える必要があるか

Q:当社では定期健康診断を行った後、診断の結果は会社が保存し、本人が希望した場合のみ結果を伝えています。この診断の結果は必ず本人に伝える必要がありますか?
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A:労働安全衛生法第66条の3では、定期健康診断の結果について会社が健康診断の結果を記録しておく義務(健康診断個人票を作成して5年間の保存義務)が課せられています。

また、同法第66条の6では、会社は本人に対してこの健康診断の結果を通知しなければならないとしています。健康診断の結果は希望した従業員だけでなく、全員に通知しなければなりません。

よって、会社保存用の結果と本人通知用の結果が必要になります。

このときは、健康診断を行う病院に対して会社保存用の結果と本人通知用の結果の両方をもらうようにするか、もしくは会社保存用の結果は本人通知用の結果をコピーして記録としておくのが良いでしょう。ただし、この情報は個人情報保護の観点からも、きちんと管理しなければなりません。

この結果が出そろったあと、常時50人以上の労働者を使用する会社は、定期健康診断結果報告書を所轄労働基準監督署に提出するするのをお忘れなく。

また、本人に結果を通知しておらず、病気の早期発見や治療の遅れが出たときは、会社の責任が問われます。

この点は「京和タクシー事件」の裁判で争われました。この事件では、健康診断結果を本人に通知していなかったため、肺結核の早期発見、早期治療の機会を失い、病状が悪化したとして会社に安全配慮義務違反があったとされました。(京都地裁昭和57年10月7日判決)

このことからも、会社は、全従業員に対して、健康診断の結果を必ず通知しなければならないことがわかります。

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Posted by 労働法ブログ at 01:06 │Comments(3)TrackBack(0)


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この記事へのコメント
福永様

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有名ブログ☆ランキング 代表小泉
Posted by 有名ブログランキング at 2005年09月13日 16:37
記事、拝見させていただきました。
そこで、同様の質問なんですがよろしいでしょうか?

私は会社での健康診断を担当いたしました。当然結果についてはその通知表を各自に配布しましたが、先日上司から「”要精密検査”以上の結果だった人にはその後のフォローとして検査を受けたか治療をしたか確認を取れ」という指示を受けました。
検査結果の悪かった方にそれぞれ連絡を取るというのは、個人情報の観点から、また個人の感情としてどうでしょうか?
「自分の病気が他人に知られている」というのは気分のいいものではないような気がします。
中身を見ずに通知を配布したのとはまた違って、問題になるのかもと思ったのですが。
御回答、宜しくお願いいたします。
Posted by 戸田 at 2005年10月26日 13:19
戸田さん、こんにちは。「労働法ブログ」の福永です。
お返事が遅くなりました。
ご質問については新しく記事(11月15日、「健康診断後のフォローは必要か」)を書きましたので、そちらをご覧下さい。
Posted by 労働法ブログ at 2005年11月15日 13:06
 


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