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2006年06月27日
成果主義型給与への変更判例
共同通信によると、
給与制度が実質年功序列型から成果主義型に変更され、降格・減給した企業の社員が減給分支払いなどを求めた訴訟の控訴審判決が6月22日、東京高裁でありました。
浜野惺裁判長は「制度変更には高度な必要性があり、内容に合理性がある」として原告勝訴の一審横浜地裁川崎支部判決を取り消し、社員側の請求を棄却しました。
給与制度が実質年功序列型から成果主義型に変更され、降格・減給した企業の社員が減給分支払いなどを求めた訴訟の控訴審判決が6月22日、東京高裁でありました。
浜野惺裁判長は「制度変更には高度な必要性があり、内容に合理性がある」として原告勝訴の一審横浜地裁川崎支部判決を取り消し、社員側の請求を棄却しました。
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話を戻します。
東京高裁によると、降格・減給を伴う成果給与制度への変更を認めた初の司法判断となるようです。
このことは、今後の成果給与移行の流れに大きな影響を与えそうですね。
社員側は「証拠調べもせずに会社側の裁量権を広く認めたのは不当」として上告する方針のようです。
原告は神奈川県相模原市の電子機器会社「ノイズ研究所」の 40 〜 50 代の男女社員3人。
判決によると、同社は 2001 年4月、成果主義の給与制度に変更。
経過措置として変更1年目は減給分の全額、2年目は 50 %を「調整手当」として支給しました。
減給されたのは社員 91 人のうち原告3人を含む 14 人。
3人の基本給は月額約7万 2,000 〜3万 4,000 円減ることになり、02 年1月に提訴しました。
以前の最高裁の判例では、労働条件の一方的な不利益変更は原則許されないが、労働者の不利益を考慮しても変更に必要性が認められ、内容が合理的であれば労働者は変更を拒むことができないというものがあります。
04 年2月の一審判決はこの最高裁判例に照らして、「不利益が大きく、給与制度変更は法的な要件を満たさない」として同社に減給分支払いなどを命じました。
今回の浜野裁判長も同じ判例が示した要件を満たしているかどうか検討し「労働生産性を高めて競争力を強化する高度の必要性があった。給与制度変更は重要な職務により有能な人材を投入して処遇するもの」と判断。
その上で (1) 給与原資総額は減らさず、配分の仕方を改める (2) 自己研さんによる昇格・昇給の機会平等が保障されている (3) 最低限合理的な人事評価制度がある―などとして、制度の必要性に見合った合理性を認定しました。
会社側が事前に制度の周知に努めたことや一定の経過措置があったことなども考慮したようです。
なお、以下はこの訴訟の判決要旨です。
<訴訟の概要>
原告が勤務する会社は実質的に年功序列型の給与制度をとっていたが、競争力強化のため、成果主義に改める必要があると判断。
2001 年4月1日に給与制度の変更に踏み切った。
減額となる社員には、経過措置として変更1年目は減額分全額、2年目は 50 %を「調整手当」として補てんした。
この変更で原告らは基本給が月額約7万2,000 〜3万 4,000 円減額となるなどの不利益を受け、給与減額分の支払いなどを求めて提訴した。
<判決理由>
職務の格付けと会社側による社員の業績、能力の評価によって給与を決定する被告会社の成果主義への変更は、職務の格付けが変更前より低かったり、その後の人事考課査定で社員が降格されたりした場合には、給与が変更前より顕著に減少する可能性がある点で、就業規則の不利益変更に当たる。
最高裁の判例で、労働条件の一方的な不利益変更は原則として許されないが、労働者の被る不利益を考慮しても、変更の必要性と内容が合理的であれば、個々の労働者は変更の適用を拒むことはできない。
そこで変更の必要性と内容の合理性を検討すると、被告会社は主力商品市場がグローバル化し、競争が激化した経営状況の中で、実績に見合った報奨でインセンティブを与え、積極的に職務に取り組む社員の活力を引き出し、労働生産性を高めて競争力を強化する高度の必要性があった。
給与制度変更は重要な職務に有能な人材を投入するため、職務の重要性に応じて処遇するもので、給与の原資総額を減少させるのではなく、配分をより合理的なものに改めようとしたものだ。
どの社員にも自己研さんによる職務能力向上で昇格・昇給ができる平等な機会を保障し、人事評価でも最低限必要とされる合理性を肯定しうることからすれば、就業規則変更は必要性に見合ったものとして相当である。
また被告会社があらかじめ社員への変更内容の周知に努め、労働組合との団体交渉を通じて円滑に変更しようとした労使交渉の経過や、それなりの緩和措置としての意義を有する経過措置が取られたことを併せて考えると、不利益性があり、経過措置が2年に限って減額分の一部を補てんするにとどまるものであることを考慮しても、変更には合理性がある。
以上によれば、原告らの請求は理由がなく、棄却すべきである。
控訴には理由があり、一審判決の被告会社敗訴部分を取り消す。
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Posted by 労働法ブログ at 12:57│Comments(0)│TrackBack(0)
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