2008年06月07日

未払い賃金の立替払い制度

企業が倒産してしまった場合に、労働者に対する未払い賃金があったとき、労働者はあきらめなければならないのでしょうか?

例えば、船場吉兆が先日廃業しました。従業員は解雇されたようですが、未払い賃金もあったと考えられます。

<参考>
船場吉兆の解雇従業員「退職金出せ」 労使交渉申し入れ 6月2日22時25分配信 産経新聞

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会社が倒産したような場合に、労働者に対する未払い賃金があったとき、国がこの未払い賃金を立替払する制度があります。
(「賃金の支払の確保等に関する法律」による)

(1)立替払いを適用される事業主の要件
要件は、労働者災害補償保険(労災保険)の適用事業の事業主であって、1年以上の期間にわたって事業を行っていた者で
1 破産手続開始の決定を受け、又は特別清算の開始命令を受けたこと
2 更生手続開始の決定、民事再生手続開始の決定又は整理開始の命令を受けたこと
3 中小企業の場合、その事業活動が停止し、再開の見込がなく、かつ賃金支払能力がないことが労働基準監督署長によって認定されたこと
いずれかの要件を満たせば、立替払いを適用される事業主とされます。

(2)立替払いをうけることができる労働者
労働者の要件は、上記の1又は2の申立てがあった日又は上記3の認定がの申請が退職労働者によりなされた日の6か月前の日以降2年間に、上記1、2、3の事業主の事業から退職したことです。

(3)立替払いの対象となる賃金
退職日の6か月前の日以後立替払いの請求日の前日までの期間において支払期日が到来している給与及び退職金で、総額が2万円以上あるものです。

(4)立替払いされる額
未払い賃金は無制限に立替払されるわけではなく、(3)の立替払いの対象となる賃金の80%で、下記のように年齢によって未払い賃金総額の上限額が決まっています。
・基準退職日における年齢が30歳未満のとき、110万円(立替払いの上限額は88万円)
・基準退職日における年齢が30歳以上45歳未満のとき、220万円(立替払いの上限額は176万円)
・基準退職日における年齢が45歳以上のとき、370万円(立替払いの上限額は296万円)

(5)立替払い事業の実施
この未払い賃金の立替払い事業は労災保険の社会復帰促進事業の一つとして、労働者健康福祉機構によって実施されます。
この立替払いの費用は全額事業主負担である労災保険料によってまかなわれています。


なお、詳細は「独立行政法人 労働者健康福祉機構のホームページ」をご覧下さい。


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Posted by 労働法ブログ at 00:43 │Comments(0)TrackBack(0)


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